MYTHOLOGY

日本神話をたどる

神社の御祭神は、神話の登場人物です。物語を知ってから訪ねると、 鳥居のむこうの景色は少し変わって見えます。古事記・日本書紀の物語を、 ゆかりのお社への案内とともにどうぞ。

天地開闢と造化三神 ― はじまりの三柱

姿を見せずに世界を生んだ、むすひの神々

天と地が分かれたはじまりのとき、高天原に天之御中主神・高御産巣日神・神産巣日神の三柱が現れた。姿を見せず、すぐに身を隠した「独神」でありながら、万物を生み出す根源と仰がれる造化三神の物語。

国生み ― イザナギとイザナミ

混沌から島々が生まれるまで

天地のはじまり、伊邪那岐命と伊邪那美命の二柱は天の沼矛で海をかき混ぜ、オノゴロ島に降り立った。夫婦となった二神が淡路島をはじめとする日本の島々と、数多の神々を生んでいく創世の物語。

黄泉の国と禊 ― 三貴子の誕生

死者の国への旅と、よみがえりの物語

亡き妻を追って黄泉の国へ下った伊邪那岐命。変わり果てた姿を見て逃げ帰り、黄泉比良坂で永遠の別れを告げる。穢れを祓う禊から天照大御神・月読命・須佐之男命の三貴子が生まれる再生の物語。

天岩戸開き ― 闇を破った祭りの起源

笑いと舞が太陽を呼び戻した夜

須佐之男命の乱暴に心を痛めた天照大御神が天岩戸に隠れ、世界は闇に包まれた。八百万の神々は知恵を集め、天宇受売命の舞と神々の笑い声で岩戸を開く。日本の祭りの起源と伝わる物語。

八岐大蛇 ― スサノオの再生

追放された荒ぶる神が英雄になるまで

高天原を追われた須佐之男命は出雲の地で、八岐大蛇に娘を奪われ続ける老夫婦と櫛名田比売に出会う。知恵と剣で大蛇を退治し、尾から草薙剣を得て姫と結ばれる、荒ぶる神の再生の物語。

大国主の国づくりと因幡の素兎

白兎との出会いから、三輪山の神まつりまで

因幡の白兎を救った心優しい大国主は、八十神の迫害で二度命を落とすが、造化三神の一柱・神産巣日神の力でよみがえる。少名毘古那神との国づくり、三輪山に大物主大神を祀る大神神社の創祀へと続く物語。

国譲り ― 武甕槌と事代主

剣先に座した神と、力比べの果ての約束

天照大御神は葦原中国を天孫に治めさせるため、武神・建御雷之男神を出雲へ遣わす。事代主神の承諾、建御名方神との力比べを経て、大国主神は壮大な宮の造営と引き換えに国を譲る物語。

天孫降臨 ― 道をひらいた猿田彦

天と地の分かれ道に立った国つ神

天照大御神の孫・邇邇芸命が三種の神器を携え、高千穂へ降臨する。天の八衢で一行を待っていたのは国つ神・猿田彦大神。堂々と名乗り出て道案内を務めた「みちひらき」の神の物語。

木花之佐久夜毘売 ― 桜と富士の女神

花のように咲き、炎の中で証を立てた姫

笠沙の岬で邇邇芸命に見初められた木花之佐久夜毘売。姉の石長比売との対比が天皇の寿命の起源を語り、疑いを晴らすため炎の産屋で御子を生む。桜と富士山の女神と仰がれる姫の物語。

海幸彦と山幸彦 ― 龍宮のはじまり

失くした釣り針と、海神の宮の三年

兄の釣り針を失くした山幸彦は、塩椎神の導きで海神の宮へ渡り、豊玉姫と結ばれる。潮を操る二つの珠、産屋で見た八尋和邇の姿、御子を育てた玉依姫――龍宮伝説の原型と伝わる海の物語。

神武東征と八咫烏 ― 結びの物語のむすび

霊剣と大烏に導かれた、日の御子の旅

高千穂を発った神倭伊波礼毘古命は、熊野で毒気に倒れながらも、霊剣・布都御魂と八咫烏の導きに救われて大和へ入り、初代神武天皇となる。造化三神が舞台裏で働き続けた、結びの物語のむすび。